軽井沢移住、ただでさえお金がかかります。
それなのに火災保険などで追加費用がどんどんかさんで・・・。
どうせなら、こういった、生活周囲のこまごましたお金は、必要最低限にしたいですよね。
自然環境豊かで、冬は極寒の軽井沢に住む場合に、必要な火災保険の補償内容は、都心とは違うもの。
軽井沢の戸建で火災保険に加入する場合、どういった補償内容や保険を選んだら一番コスパが良くなるのでしょう?
私は、幼いころから毎夏軽井沢で過ごし、軽井沢が大好き。この度、子供が2人生まれることを機に、軽井沢に新築を建て、東京23区から移住することにしました。大切な家族との移住、お金もかかるし、絶対に失敗したくない!!
この記事では・・・
そんな私が私が実際に考えた、必要最低限の保険内容をまとめています。
私は基本的には保険不要論者。生命保険やガン保険には入っていません。
この記事を読むと・・・
軽井沢新築戸建でコスパが良い火災保険の加入方法や保険や補償内容がわかります。
結論は・・・
- 火災保険はローン組むなら必須
- 加入窓口:ネットで一括見積もり
- 額:契約時の建物本体価格で、再調達価格
- 補償内容:風災必須、地震・水災不要 / 場合によって水道管凍結特約付帯
- 家財保険はうちは付けました
専門用語もあり、難しいので、
以下で詳しく説明していきますね!
目次:
1.そもそも火災保険はいる?
2.加入窓口は? 誰から入るのがお得?
3.補償額はいくらが高コスパ?
4.補償は何をつける?軽井沢で起こりやすい天災は?
5.家財保険や不測かつ突発的な事故(破損・汚損など)は?
1.そもそも火災保険はいる?
火災保険は住宅ローンの決済に必要です。
そもそもたいていの人にとって、火災保険に加入していないと銀行からローンが借りられないので、入るのが前提です。
そして、私のような保険不要論者の中でも、火災保険は「確率小、損失大」の保険加入の原則に当てはまる「入るべき保険」です。
だからこそ内容は精査する必要があるのですが、「割に合う」「コスパの良い」保険ですから、不測の事態に備えて、必ず加入することをお勧めします。
ちなみに、どうせ入るのなら保険期間をなるべく長期にして、一括払いにするのが一番お得です。
現在は長期契約期間10年が最長ですが、2022年度10月からは5年がMAXになりますので、お早目の契約がおすすめです。
2.加入窓口は? 誰から入るのがお得?
加入窓口は基本4種類あります。
・知り合いの保険代理店の人
・建築を依頼する工務店のあっせん
・ローンを組む銀行のあっせん
・ネット保険
一番安くなるのは断然、ネット保険です。
手続き費用や、仲介手数料が発生しないからです。
しかし、保険金の請求のために顔の見える代理店の人が介在してくれないので、手間がかかり保険金が下りにくい、というデメリットも指摘されています。
でも、今は大手の損保会社には、保険金請求用のアプリがあり、保険請求のプロセスがどんどん簡素化されているようです。
今このブログを見ているぐらい、情報収集力とネットリテラシーが高いあなたなら、きっと問題なく請求できるはずです。
一方、知り合いの保険の人、工務店、銀行、から申し込んだ場合の金額には、基本仲介手数料(マージン)が含まれており保険料は比較的高くなります。
火災保険を専門で扱っている代理店が知り合いの場合や、工務店と提携している火災保険の場合は、サポートが手厚い可能性がある、というメリットがあります。
お世話になった知り合いの保険屋さんから買いたい、工務店さんにお礼の意味で、という場合は検討していいかもしれません。
一方、銀行があっせんする保険代理店は、火災保険に特化して詳しいわけでもなく、保険料が高い、というデメリットが目立つ場合が多いため、あまり選ぶ理由はないかと思います。
我が家は、まず価格コムからの一括見積りを利用し、相場を知ったのち、
条件に合う中で一番安いネット保険を選択しました。
3.補償額はいくらが高コスパ?
・そもそもの保険金額とは?
「損害を被ったときに出る保険金の上限額」のこと
保険金4000万円で保険をかけると、最悪の事態では最大4000万円までお金がもらえるってこと。
・新築戸建ての場合、設定できる上限と下限は?
上限:家の建物本体価格(契約書に書いてある!土地の値段は含まない!)
下限:ローンの金額
・一部保険の罠
全部保険→上限までかける
一部保険→上限と下限の間で自分で設定する
私は当初、一部保険でいいやん、火事なんてめったに起きないし、いざとなったら貯金で備えるし、なるべく保険料やすくしたいもんと思っていました。
ですが、ここに一部保険の罠が!
たとえば、4000万円の物件でローン3000万円なら「ローン分だけ保証されればいいや!」
と3000万円で保険契約するじゃないですか。
すると、火災で全焼した場合、下りる保険金は3000万円じゃなくて、
なぜか
3000万円×75%(3000万/4000万)=2250万円なんですよ。
これを「比例てん補方式」というそうです。
「え?あなた、この4000万円の家の、3000万円分にしか保険かけてなかったでしょ?」ということらしいです。理不尽!
これでは保証金額が2乗で減っていくので一部保険では、かえってコスパが悪い・・・
そんなわけで、うちは保険額は、新築時の満額かける「全部保険」がコスパ良しと判断しました。
4.補償は何をつける?軽井沢で起こりやすい天災は?
・噴火と地震保険
軽井沢、実は全国的に見ても地震が少ない土地柄なのですが、
反対に、大変恐れられている天災といえば、浅間山の噴火です。
浅間山の火山活動は盛んで、しばしば浅間山に細い噴煙が上がっているのが確認できます。
我が家の敷地にも巨大な浅間石が多くあり、まあ、これに当たったら一発でオダブツだし、家も住めなくなるだろうな。という感じです。
さて、損害保険の中では、噴火をカバーしているのは地震保険です。
それでは地震保険に入ればいいのでしょうか。
答えはNO!我が家は地震保険に入りませんでした。
実は地震保険はとてもコスパが悪い保険です。
というのも、火災保険が「再び同じ家を建てて住む」ことを目的としているのに対し、地震保険は「生活の再建」のために、損保会社が国と共同で運営している保険です。
上限金額が、火災保険の50%までなのに加え、
保険金も大変もらいにくいことが知られています。
地震保険は、被害状況によって4段階の補償割合が設定されているのですが(全社一律です)
被害が大きい順に 全損100% 大半損50% 小半損30% 一部損5%
実は保険金が下りる場合の8~9割と、ほとんどのケースで一部損5%が適応されており、
あの東日本大震災ですら、7割が一部損5%と判断されているそうです。
ということは、火災保険の額の半分のさらに5%ですから、全部保険でも家の価格の2.5%・・・
例えば、火災保険4000万円だったらもらえる保険金は100万円です。
あんなに保険料払ったのに、こんな家住めない状態で100万円いただきましても・・・
という感じですよね。
補足:
ちなみに噴石が運悪く家にヒットした場合はどうすればいいのでしょう。
もう、あきらめるしかありません!
軽井沢に住むにはそういう覚悟が必要です。
ただ、火山活動情報は常に更新されており、本格的な噴火の前には逃げる余裕があるみたいですので、身一つで逃げて、命だけは助かる、ということは可能なようです。
急に行っても身を寄せさせてくれるように、親戚とは仲良くしておきましょう。
むしろ今のところ南海トラフ地震の方がずっと確率が高いですから、太平洋沿いに住んでいる親せきが被災したら住ませてあげましょうね!
また、このような災害にあった場合、国から被災者生活再建支援金(最大で300万円)が支給される場合もあります。(ただ、これもすぐ出るかは不明です。)
・風災:軽井沢に台風は来るの?
今までの歴史を紐解くと、軽井沢は台風で大きな被害を被ったことはあまりない土地柄のようです。
西アルプスなどが暴風壁になって(台風は西から来るので)台風を防いでくれているそう。
ところが近年の気候変動で、2018年の台風12号の大停電など、台風の被害は確実に軽井沢にも迫ってきているようです。
台風被害の中では、特に軽井沢は土壌が緩くて、倒木が多いようで、大規模停電もそのせいでした。
敷地によっては結構高い木が多かったりするので、台風で倒れて屋根がバコーンというのは十分ありそうな話です。
今後、地球環境の変化により異常気象の波が来る避けがたいので、今まで起きなかったクラスの台風災害が軽井沢にも起きると考えた方がいいと思います。
ちなみに、風災保険には通常、雹(ひょう)災・雪災もセットになっています。
軽井沢は極寒だけど、雪はそこまで多くない地域です。
しかし、これからの異常気象の中で、こういった天候の状況が変わることは大いにあると思います。
総合的に考えて、我が家では、風災保険はリスクとリターンがあっていると思い、付けました。
・水災は?:ハザードマップをチェック!
軽井沢は標高の高い高原なので、水災のリスクは非常に少ないとのことです。
ただ、ハザードマップで土石流レッドゾーンになっていたり、谷川沿いで水害危険エリアになっている人は火災保険に水災を追加した方がいいかもしれません。
もう土地を買っちゃった人はごめんなさいですが、これから!という方は、そういう土地はいくら安くても選ばないようにしてください。
結局災害対策で高くついたり、場合によっては大切な家族の命が危険にさらされたりしますから!
軽井沢土石災害ハザードマップ
https://www.town.karuizawa.lg.jp/www/contents/1001000001015/simple/dosyabousaimap-ura.pdf
昔から栄えている住宅地のところは、災害の少ない場合が多いようです。
ご参考まで!
・水道管凍結修理費用特約
思ったより多くのことをカバーしている火災保険ですが、極寒の軽井沢に特異的で、これは注意すべき!というものがあるのでご紹介します。
それは、凍結による水道管の破裂です。
軽井沢では、建築時に対策をしていなければ、結構な確率で起こります。
建て替えの前は我が家は、夏だけ暮らす別荘でも、必ずシーズン終わりには水道管の水抜きをしていました。
大抵の保険は水道管の破裂の際は、水濡れ補償をカバーしています。
しかし、ここで注意しなければならないのが、水道菅が屋外で破裂しても、屋内の水濡れなどの被害がなければ、水濡れ補償は適用できないのです。
大抵の水道管の破裂は屋外、水道管凍結は通常の保険ではカバーされない場合が多いのです。
そして、そういった 苦情が多かったのでしょう。
最近の保険会社では、「水道管凍結修理費用特約」が付帯できるようになりました。
火災保険加入の際に建築会社に確認し、凍結防止対策が施されていない物件を購入してしまった場合は、検討をお勧めします。
5.家財保険や「不測かつ突発的な事故(破損・汚損など)」は?
ここが火災保険の肝になります。
火災保険で一番保険料がもらいやすいのは何でしょうか?
それは家財保険や「不測かつ突発的な事故(破損・汚損など)」です!
火災保険という名前なので、火事の時の保険でしょ、と思われやすいのですが、
実は火災保険、本当は「家災保険」と書いた方がいいのではないか?
というほど、家財や日常生活のうっかり事故に対する補償が手厚いのです。
なんと、
- 猫が壁紙をひっかいた
- 家具の移動の際にトイレのドアに穴が開いた
- 子供がスイッチのリモコンをうっかりTVに当てて、液晶が割れた
- うっかり躓いた際に、カーテンレールに手をかけ、壊してしまった
- 雨どいに葉っぱが詰まって、雨が家の中に浸水した
みたいな、日常のうっかり事故にも保険金がおりるのです。
こういったこと、普通に生活していても、起こりそうですよね?
そして、もし天災にあい、保証されやすいのは建物本体より家財の方です。
仮に、保険に入る金額の上限が決まっているようなら、火災保険の保険金額を抑え、その分を家財保険に振り向けよう!
という識者もいるくらいです。
これらは、本当にリスクとリターンのマッチしたコスパがいい保険と判断しましたので、うちは加入しました!
まとめ
軽井沢で新築を建てる場合の、コスパのいい火災保険について検討しました。
- 保険料を安く抑えるためには、ネット保険がおすすめ
- 割としっかり目に入っていても、リスクとリターンが見合うのが火災保険
- 逆に一部保険などで、かけるべきところをケチるとかえって割の悪い契約になる
- 軽井沢ではリスクの低い天災、水災などに対する補償を省くことで、保険料を安く抑えることができる
- チェックポイントを抑え、コスパの良い契約にしよう